4月6日(土) 入間人間のことば
ー概ね、俺が見聞きしているものと変わりない。
ー頭を撫でて褒めてやると、目もとが少し緩んでだらしなくなる。たくさんの笑い方を持っている子だった。
ー真ん中の生き物……らしきものの線がぐにゃぐにゃとして雑だ。絡んだ糸のようなものは辛うじて、四足歩行らしき生き物であると判断できた。
ー背景がいやに写実的なことをうけて、非常に浮いている。
ーため息混じり納得する。
ーのし、と顔に覆い被さる不愉快な感触で目が覚める。
ー紹介されたそれは皆様の笑顔に疑問符のくっつく存在だった。
ー最近、ふとしたときに振り返って感じるものだった。どうして自分は今周りに居る人と出会ったのだろうって、一個ずつ考える時がある。布団のなかで振り返ると半分も終わらない間に眠ってしまうのだけど、ここに至るまでにそんなに沢山あったんだなと思ってしまう。
ーなにも変わらないような気がしていて、けれども時間と周囲は流れている。
ー潰れていた頬が少し固形化したヤシロが、身を起こす。
ー人間は手に届かないようなものが好きなのさ
物質しかり、人間関係しかり、夢しかり。遠くのものをほしがる。
ー遠いものの方がはっきり見えないから、かえって、綺麗に見えるのかもしれない。
ー空と曜日と気分が時計の針でも重ねるようにぴったり一致したので
ー