4月9日(火)安達としまむら4
ー興味という熱のない瞳は、目の前の景色を映すばかりの鏡のようだった
ーその横顔は透き通るように綺麗だ
ー輪郭を失うように判然としなかった
ー興味の一片も抱いていない、つるつるとした瞳
ー適正と望むものが一致するとは限らない。自分にできることをやっていこうというのはある種の正論を含んでいるけど、ともすればそれは成長の放棄にもなりかねない。できることだけをやっていても、緩やかに衰退していくだけだ。私は私自身のために、できないことをやらなければいけなかった。
ーそもそも、誰かになにかを期待すること自体が間違っている。いや期待するのはいいけど、自分の問題や悩みを解決してもらう、と甘えるのは意味がない。結局、自分なのだ。他人の気持ちがどうやっても体感できないように、自分の苦しみが身体の『どこ』にあるかは苦しむ本人にしかわからない。つまりやっぱり、自分でなんとかするしかなかった。
ーひょっとすると、私は案外めでたい性格なのかもしれない
ー焦燥(あせっていらだつこと)
ー憧憬(あこがれること)
ー声を受けて歩き出せる力強さと、扉を閉じることへの名残惜しさが同居して生温い液体が胃の中へ流れていくようだった。
ー法悦(仏の道を聞いて起こる、この上ない喜び)
ー安心しろと言われて、安心できることのなんという幸せか